製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状の図示方法(4)
JIS B 0031
※ このページは前頁からの続きとなります。
規格の本文(JIS では本体と表現している)は前頁までで、この頁は、附属書につ
いてとなります。
附属書A(規定)図記号の形及び寸法
A.1 一般事項 図示記号の形と大きさを、製図における他の表示方式(寸法、幾何公
差など)に関する規格と整合させるための規定は、ISO 81714-1 による。
A.2 図示記号の形 図示記号(本体4.参照)は、附属書A図1~付属書A図3に従
って描く。)
附属書A図2c)~附属書A図2g)までの記号は、JIS Z 8313-1の大文字(B形書
体、直立体)の大きさと同じである。寸法は、附属書AのA.3を参照する。
附属書A図1b)の図示記号の横線の長さは、指示する要求事項の長さに合わせる。
附属書A図3の"a"、"b"、"d"及び"e"の領域のすべての文字の高さは、
hに等しくする。
附属書A図3の"c"の領域の文字は、大文字および/又は小文字を用いてもよいの
で、この領域の高さは小文字の尾部を考慮してhより大きくなってもよい。-
A.3 図示記号の寸法 図示記号及び関連事項指示の寸法は、附属書A表1による。
附属書B(参考)図記号の一覧表
B.1 要求事項がない場合の図示記号
B.2 表面性状の要求事項を指示した図示記号
B.3 補足情報がある場合の図示記号 下記の指示は、附属書のB.2の適切な図示記
号に組み合わせて用いることができる。
参考 補足情報とは、表面性状の要求事項(5.参照)のうち、補足的に用いる下記
B.3.1~B3.4に属する事項をいう。
B.4 簡略的な図示記号
附属書C(参考)図示例
※ 前ページに引き続き本文中に使われている用語の中で通過帯域について述べる。
通過帯域とは、本文の参考にあるように、二つのフィルタのカットオフ値間の波長範
囲である、。簡単に言うと粗さのように電気信号で求めるようなものは、ノイズのよう
に余分なものが出てきてしまう。これらを取り除くものがフィルタ回路であり、フィル
タで信号を通過させる周波数帯域が通過帯域である。その境となるものがカットオフ値
となる。
これらのことは、電気、電子の分野の範囲のことであり、機械関係の者にとっては、
なじみのないものであるが、通過帯域やカットオフ値などには、粗さに合わせて、標準
値が設定されているので、特に図面上に指示する必要はなく 測定の際も、粗さ測定器
の設定で標準値を選べばよいだけである。粗さの設定を検討する以外は、特に詳細を理
解していなくても問題はないであろう。
附属書には、附属書A~附属書Jと、附属書1があるが、規定となっているものは附
属書Aのみである。他はすべて参考である。
附属書Aの内容も、図面に記入する文字、数字と同じことなので、特に気を使うこと
はない。