このブログは、JIS規格の製図、なかでも機械製図に関するものを説明していま
す。
まず、JIS規格本文を掲載し、それについて解説やコメントがある場合、※を付け
てJIS規格とは違う観点からの考えを述べています。
機械製図
JIS B 0001
10.2 断面図 (前頁からの続きです)
10.2.5 回転図示断面図
ハンドル、車軸などのアーム及びリム、リブ、フック、軸、構造物の部材などの切り
口は、次のように90° 回転して表してもよい。
a) 断面箇所の前後を切断して、その間に描く(図41参照)。


a) b)
※ 破断面は前述の部分投影図の項での、”破断線を省略してもよい” を適用してい
る。JIS規格の例図は、破断線が省略されていない。
一般にここの部分は省略している図は見かけず、きちんと破断線を入れているようで
ある。
この場合も切断線の両端を太くすることや、識別記号は不要である。
b) 切断線の延長線上に描く。(図42,図52 及び図54 参照)。

※ 同じく切断線の両端を太くすることと、識別記号は不要である。
c) 図形内の切断個所に重ねて、細い実線を用いて描く(図43 及び図44 参照)。


※ これも同様で、切断線の両端を太くすることや識別記号は不要である。ハッチング
も施す必要はない。
切断面は古い規格では想像線ということで、一点鎖線で描くとなっていたことがあり
今でも描かれていることがある。なお、現在では想像線は細い二点鎖線となっている。
三通りの書き方が例示されているが、寸法の記入を考えると、b)の描きかたにして
おいたほうが良い。例図では、図42,図52 及び図54である。a)c)のようにして形
状だけを示していることもあるが寸法が入らなくては意味がない。ほかの部分に寸法が
記入されていることもあるが、断面図に寸法が入らないと加工の際に理解されにくい。
10.2.6 組み合わせによる断面図
二つ以上の切断面による断面図を組み合わせて行う断面図示は、次による。
なお、この場合、必要に応じて断面を見る方向を示す矢印及びラテン文字の大文字の文
字記号をつける(図45 参照)。
a) 対称形又はこれに近い形の対象物の場合は、対象の中心線を境にして、その片側
を投影面に平行に切断し、他の側を投影面とある角度を持って切断することがで
きる。この場合、後者の切断面は、その角度だけ投影面のほうに回転移動して図
示する(図45 及び図46 参照)。

※ 少々わかりにくい文面だが、上半分は中心線での断面にして、下半分は回転投影図
に出来るということ。
断面方向の矢印と文字記号は必要ではないが、例図からすると、切断線の両端及び、
切断方向の変わる部分は太くしなければならない。
但し、線の種類及び用途の項目の表中の注記に ”他の用途と混用のおそれがない場
合には、端部及び方向の変わる部分を太い線にする必要はない” とあるので必ずしも
この限りではない。
また、対称形又はこれに近い形とあるので、まったく完全な対称物でなくてもこの描
き方ができる。
b) 断面図は、平行な二つ以上の平面で切断した断面図の必要部分だけを合成して示
すことができる。この場合、切断線によって切断して位置を示し、組み合わせに
よる断面図であることを示すために、二つの切断線を任意の位置でつなぐ(図
47 参照)。

※ 同じく切断線の両端と切断方向の変わる部分は太くすることと、矢印と文字記号は
必ずしも必要ではない。
c) 曲管などの断面を表す場合には、その曲管の中心線に沿って切断し、そのまま
投影することができる(図48 参照)。

※ 切断線の両端及び切断方向の変わる部分は 太くする必要はない。ハッチング、矢印
と文字記号も必要ないが、入れる場合文字記号は規定では、断面図の真上か真下。これ
もこだわらなくてよいと思う。
d) 断面図は、必要に応じて、a)~c)の方法を組み合わせて表してもよい(図49
及び図50 参照)。

※ 同じく、切断線の両端及び切断方向の変わる部分を 太くすることや、ハッチング、
矢印と文字記号は必要ない、入れる場合文字記号は規定では、断面図の真上か真下。位
置はこだわる必要はない。文字記号は、入れないでわかるなら、入れ ないほうが紛らわ
しくならない。
10.2.7 多数の断面図による図示
多数の断面図による図示は、次による。
a) 複雑な形状の対象物を表す場合には、必要に応じて多数の断面図を描いてもよ
い(図51 及び図52 参照)。

※ 同様に、 切断線の両端及び切断方向の変わる部分は 太くすること、ハッチング、
矢印と文字記号は必要ない、入れる場合文字記号は規定では、断面図の真上か真下。位
置はこだわる必要はない。文字記号は、入れないでわかるなら、入れ ないほうが紛らわ
しくならない。
b) 一連の断面図は、寸法の記入及び断面の理解に便利なように、投影の向きを合わ
せて描くのがよい。この場合には、切断線の延長線上(図52 参照)または主中
心線上 (図53 参照)に配置するのがよい。


※ 切断線の延長線上に断面図を置く場合は、切断線の両端を太くする。ただし必ずし
も必要ではない。主中心線上に断面図を置く場合は、矢印と記号を入れたほうがわかり
やすいか。記号は規定どうり断面図の真上か真下になる。
この二つを組み合わせた描き方もできる。向きは合わせる必要はない。多数の断面図
による場合と同じく左側面図、右側面図、の考え方である。

c) 対象物の形状が徐々に変化する場合、多数の断面によって表すことができる
(図54 参照)。

10.2.8 薄肉部の断面図
ガスケット、薄板、形鋼などで、きりくちがうすいばあいには、次によって表すことができる。
a) 断面の切り口を黒く塗りつぶす[図55a)及び図55b)参照]。
b) 実際の寸法にかかわらず、一本の極太の実線で表す[図55c)及び図55d)参
照]。
なお、いずれの場合にも、これらの切り口が隣接している場合には、それを表
す図形の間(他の部分を表す図形との間も含む。)に、わずかなすき間をあけ
る。ただし、このすき間は、0.7mm以上とする。

※ この描き方が実際には具体的にどの様なものになるか。線の太さを規定にある最も
細いものにした場合、極太線は0.5mm、太線は0.25mmである。薄板単体の場合、2枚
合わせの場合などは、次のようになる。

他の部品に、薄肉の部品が隣接している場合、通常の描き方では1.2mmの幅で済む
が、極太線で描く場合1.45mmの幅となる。通常の描き方のほうがスッキリする場合も
ある。実際の寸法にかかわらず描くことができるので場合場合で選ぶ必要がある。